ローファー

 入学して半年は経つであろう高校生
 通り過ぎる彼女らの革靴は
 新品同様に光り輝いている
 まだ初々しさが残る靴を履き
 まだ少し大きめの制服を着る

 彼女らの
 光り輝く笑顔
 光り輝く革靴
 不意に
 踏み(にじ)ってやりたくなる

 おまえらの日常に
 何の闇もないのか
 何の苦しみもないのか
 なんて
 勝手に感じた

 踏んで踏んで
 俺の靴で
 汚してやりたい

 彼女らのことなんて
 全く知らないのに

 ああ 家に帰って
 顔を洗って
 そして

 磨こう
 この薄汚れた靴を


                        2007.10.10. 制作
 う〜ん…
 彼はサディストでしょうか…(殴
 いや、改心してますしね、ちゃんと。


                                                                      photograph by FOG.