meteoric shower

 
流れ星が消えるまでに
 3回 願い事を言えば
 願いは叶うって言われている

 もしそれが本当なら
 叶えてくれ この願いを

 なぁんて思って
 横目でアイツをちらり
 すると突然

 冷めたお言葉

 呆気にとられ
 思わず苦笑して呟く

 アイツは
 そんなことを言う
 普通の女からずれた
 冷めて捻くれた性格
 男勝りで口が悪い
 それでいてポーカーフェイス
 まるで女帝

 だけど
 人間的にも 頭がいい
 顔もかなりのもの
 もてているのに
 クールビューティの名の如く…
 あのオーラは
 近づきがたいらしい

 けれどオレは知っている
 アイツは涙もろい
 クールだけど結構優しい
 自分のことには鈍い
 恥ずかしがり屋
 強がっているが結構脆い

 そんなアイツに惚れた
 そんなこと言うと
 決まってアイツは怒る
 そんな魅力的な人間じゃないと
 照れ隠しなのはわかっている

 
 そんなアイツは
 本当の気持ちを言わない
 オレは アイツを
 不安にさせないため
 しつこいぐらい言うのに
 オレも結構不安なんだぜ?

 ふと(そら)見ると
 流れ星

 咄嗟に心で
 本音本音本音

 アイツはオレの星
 流星雨が(そら)を満たすように
 オレはアイツで満たされる
 アイツは流れ星のようで儚い
 オレがアイツから離れることはできないけれど
 アイツは予測不能な流れ星
 
 だから本音を言ってくれ
 オレを不安にさせないでくれ

 そうやって
 アイツを見ようとした

 突然 一瞬
 塞がれた視界
 塞がれた口

 思考回路が停止した
 復活したときには…
 アイツはそっぽを向いていた

 暗闇が邪魔だった


                        2007.2.26. 制作


 長編二部作の第一幕です(笑
 深く考えずに作ったものなので…なんともまとまりがないですね。
 背景ブラック初、ダーク系ではない作品(苦笑



                                                                      photograph by m-style