風切羽(かざきりばね)

 
たとえば君が
 風切羽をなくしたら
 ずっと僕の隣にいてくれるのだろうか
 ならばその羽
 喜んで切ろう

 たとえ君が
 痛みに顔を歪めても
 僕へのキモチが失せたとしても
 僕から離れられまい?

 でも
 それは僕だけの自己満足
 僕だけの幸せ…?
 それは幸せ…?
 君が幸せでないのに?

 真の幸せ
 それは
 たとえば君が笑うこと
 たとえば君が僕へのキモチを大きくしていくこと

 そして
 僕が
 それらを守り続けているという事実

 それなら
 僕自身が風切羽になろう
 君自身の風切羽を使いたくなくなるように
 僕がいないと飛べなくなるように

 それは
 無理やりでなく
 心から
 好意として
 君が僕を必要としてくれるように

 僕が、風切羽になろう


                        2007.2.25. 制作


 小説か何かで風切羽の存在を詩って作った詩です。
 ペットショップで売られているような飛んで逃げられないような鳥はこの羽を切られているらしいです。
 もしかしたら、間違った知識かもしれません…(汗



                                                                      photograph by NOION