氷花(ひょうか)

 目の前に広がるのは
 きらきら光り輝く世界

 朝 家を出たときから
 自分が歩くのは別世界

 雪なんて積もっていない
 降っていない
 それでも 目の前が輝いているのは
 前日の 雪になれなかった雨の所為

 光を反射する
 木々までもが 白く輝く

 白くて透明で
 輝いていて
 まるで君のよう

 雪より手触りが良い白さで
 この空に溶けてしまう透明さで
 光を含む水面の氷より眩しい輝かしさで

 踏んでしまえば
 あっけなく壊れてしまう脆さ
 壊れても
 なお抵抗できる強さ

 悪を滑らせてしまう純粋さ

 こんな小さなことで
 君を思い出してしまう 僕は
 潰されてしまうかもしれない
 この土のように
 この重さに


 そして時間が経てば
 消えてしまう儚さ
 水滴を残して
 水滴さえ消して

 本当に
 君のよう

 跡形もなく
 その記憶だけを残して
 消えていった

 愛しい 君の幻


                        2008.2.4. 制作


 ノーコメントでよいでしょうか…(この時点で既にアウト
 なんとも言いにくいのですよ…不発と言う感じですね…
まぁ、新しい試みと言うことだけは…(逃


                                                                      photograph by NOION