こがれ

 たまたま顔を上げた
 その先に
 ビルの間から顔を覗かせる月を見つけた

 こんな汚い風景のなかにいても
 その色に染まることなく
 綺麗に輝く
 孤高の月を
 羨ましく思った

 月がなかったら
 どんなに
 この地球(ほし)の夜は
 物寂しいものだっただろう
 どんなに
 多くの人が
 その身を投げただろう
 しかしそれは
 月の存在を知っていて
 感じること

 そこまで
 偉大な力を発する月を
 羨ましく思った
 憧れを抱いた


                        2007.12.11. 制作


 憧れますよね〜。
 何せ私は、近寄り難い美人に会うのが夢ですから!(力説するな


                                                                      photograph by m-style